株式会社 トウ・アドキユーピー
広告宣伝部 広告宣伝一課 課長・加藤幸江 氏
広告宣伝部 広告宣伝二課・若松美幸 氏
CCCMKホールディングス株式会社
CCCMK総合研究所 兼 ビジネスデータアナリシス部 大山翔平
【目的】
Z世代との共創プロジェクトを通して見つけた「キユーピー 深煎りごまドレッシング」の潜在ニーズを把握し、好感度アップのトリガーを探る。
【施策】
Z世代と企画段階から共創し、SHIBUYA109渋谷店地下2階「イマダ キッチン」にポップアップストアを展開。購買データやリサーチ結果をもとに潜在ニーズの分析を行った。
【効果】
イベント後アンケートでは「今後利用頻度が増える」と答えた方が約7割にのぼり、商品の汎用性が伝わった。また分析の結果、ごまドレ好感度アップのトリガーとなる”要素”を発見できた。
リアルイベントを「やりっぱなし」にせず、リアルイベントだからこそわかる次世代ニーズから、次の戦略立案に役立てた。
キユーピー株式会社は、SHIBUYA109渋谷店地下2階「IMADA KITCHEN(以下、イマダ キッチン)」と、キユーピーの人気No.1ドレッシング ※「深煎りごまドレッシング」のコラボによるポップアップストア「kewpie stand(キユーピースタンド)」を出店しました(2023年9月)。
※(株)インテージSCI(全国消費者パネル調査)をキユーピーが集計(金額)
キユーピー初の試みとなったZ世代との共創プロジェクトで生まれた「kewpie stand」及び「キユーピーまん」は、企画段階のワークショップからZ世代ならではの新たな発想や多彩な提案が盛り込まれていました。
そして「その発想や提案の中に、深煎りごまドレッシングの潜在ニーズがあるのではないか」という仮説のもと、CCCMKホールディングスにより、Z世代をはじめ幅広い世代に共通する「深煎りごまドレッシングの好感度アップ」のトリガーを把握するための調査・データ分析を実施しました。
本施策の背景や調査結果について、株式会社トウ・アドキユーピー広告宣伝部の加藤幸江氏・若松美幸氏と、「渋谷発フード」の開発を目指すフードブランド開発事業「イマダ キッチン」を手掛ける株式会社SHIBUYA109エンタテイメントの渡貫舞氏にお話を伺いました。
幅広い世代に広く知られているキユーピーブランドですが、そもそも「調味料」との接点が少ないZ世代とのコミュニケーションについて方法を模索していました。そのための施策としてSHIBUYA109渋谷店地下2階「イマダ キッチン」にポップアップストアを展開した背景を、加藤氏・若松氏は次のように説明しました。
実は世代による差がそこまでなかったのが、今回の調査・データ分析の一番の発見でした。逆に言うと、キユーピースタンドのような施策は、他の世代の方々も、潜在的には求めているということ。その要素はどういったものなのか?を分析してレポートしました」(大山)
「イマダ キッチンでは、企画実施後にここまでの定量調査を実施したことはありませんでした。キ
ユーピーさまのブランド力を含めた結果ではありますが、Z世代発の企画が他世代にも波及していくことを数値で見られ、非常に良かったと考えています。『Z世代はメインターゲットではないから』と耳にすることも少なくないのですが、Z世代から広がる・広めていけると証明できたことを担当者として嬉しく感じました」(渡貫氏)
「リアルな体験だからこそ伝えられる楽しさ・ワクワク感があると考えています。商品のおいしさや魅力を知っていただき、さらに幅広い層に共感いただける結果となりましたし、好評だったメニューやクリエイティブを活かして次の展開につなげられたら楽しいですね」(加藤氏)
「調査結果に『キユーピーまんを喫食したい場所』としてスーパー・コンビニ・キッチンカーなどがありましたので、また皆さんに食べていただく機会を創れたらと考えています」(若松氏)
「マヨネーズだけでなく深煎りごまドレッシングも、キユーピーというブランドや世界観がトリガーとなって、ファンになってくれることもありそうな分析結果でしたね」(大山)
「調査結果からZ世代向けの施策でも幅広い世代・性別の方に支持していただけることがわかりましたので、より多くの方にキユーピーまんを楽しんでいただける機会を提供していけたらと思います。SHIBUYA109渋谷店や渋谷の外にも飛び出していければ嬉しいです」(渡貫氏)
「Z世代の『シェア食』=友だちと楽しく食べられる・食べ比べしたくなる・情報をシェアしたくなるといった評価や、楽しさ・ワクワク感というキーワードは、Z世代との共創プロジェクトだからこそ把握できた内容と考えています」(加藤氏)
「イベントそのものはZ世代とのコミュニケーションに注力しましたが、Z世代特有の感性・感覚であると思いきや、他の世代にも広く応用できるという点は意外な発見でした。」(若松氏)
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