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バスケット分析とは?併売分析の方法や注意点、事例を解説

店舗やECサイトでは、顧客の購買履歴を分析し売上につなげる「バスケット分析」が活用されています。キャンペーン企画や商品の展開・配置などのヒントを得られるため、売上アップにつなげやすい効果的な分析手法といえるでしょう。
本記事では、バスケット分析と似たような言葉の違いや、4つの指標を用いた分析の実践方法について解説します。あわせて、バスケット分析の注意点や成功事例などについてもご紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.買いものかごの内容からあわせて買われやすい商品を分析する、バスケット分析
    1. 1.1.バスケット分析が知られるきっかけとなった「おむつとビール」の事例
  2. 2.バスケット分析とアソシエーション分析との違い
  3. 3.バスケット分析に用いる4つの指標
    1. 3.1.信頼度(A購買者のB購買率)
    2. 3.2.期待信頼度(Bの購買率)
    3. 3.3.リフト値
  4. 4.バスケット分析の実践方法
  5. 5.バスケット分析の注意点
    1. 5.1.売れ筋商品や売れ行きが安定している商品は外す
    2. 5.2.分析結果が良好でも違和感・不信感を持たれる組み合わせは避ける
  6. 6.CCCMKホールディングスが提供する購買行動データ分析サービスの内容と特徴
  7. 7.CCCMKホールディングスが実施したバスケット分析の事例
    1. 7.1.活用例:機能性炭酸飲料のプロモーション施策
    2. 7.2.活用例:「ビールとおむつ」検証
  8. 8.購買データをうまく活用して、バスケット分析を売上アップにつなげよう

買いものかごの内容からあわせて買われやすい商品を分析する、バスケット分析

バスケット分析とは、同じ買いものかご(バスケット)に入った商品を把握することで、消費者に共通する購買傾向を分析する手法のことです。POSデータやECサイトのデータを活用して、「いつ」「誰が」「どの商品」を購買したのかを分析し、購買された商品のうち「あわせて購買されやすい商品」を見つけ出します
あわせて購買されやすい商品を見つけることで、キャンペーン企画の立案や、商品配置・レイアウトの変更、ECサイトでのレコメンドなどに役立ちます。

バスケット分析が知られるきっかけとなった「おむつとビール」の事例

バスケット分析が有名になるきっかけとなったのが、1992年にアメリカのドラックストア「Osco(オスコ)」の購買データをコンサルティング会社が分析した「おむつとビール」の事例です。
25店舗、120万個もの買いものかごを分析したところ、「金曜日の夕方5~7時に、30~40代の男性客がおむつとビールを同時に購買するケースが多い」と判明しました。
この事実から、父親がおむつを買いに来たついでに、ビールを買っていることが想定できます。また、かさばりやすいおむつは母親が買うのではなく、父親が頼まれるケースが多く、仕事帰りに購入しているという仮説も立てることができるかもしれません。
このような分析結果は、例えばおむつとビールの売り場を近づけるといった販売戦略などの検討につながります。
CCCMKホールディングスの購買データを活用して「おむつとビール」を検証した資料もございますので、下記よりぜひご覧ください。
【検証】「ビールとベビー用おむつは一緒に買われる」は本当か? 

バスケット分析とアソシエーション分析との違い

バスケット分析と似たものとして「アソシエーション分析」があります。アソシエーション分析とは、膨大なデータから自社に有益な情報を抽出する分析手法です。バスケット分析は、アソシエーション分析のうちの一手法として位置付けられます。

アソシエーション分析では、Aという事象が起こったときはBという事象が発生しやすいというように、前提から導かれる結果を仮定してデータ同士の相関性を検討します。 
バスケット分析と似ていますが、アソシエーション分析は、購買データに限らず幅広いデータの関連性から法則を導き出す分析手法であるのに対し、バスケット分析は実際の購買データから同時に購買されやすい商品を分析することに特に着目した手法です。

バスケット分析に用いる4つの指標

バスケット分析では、下記の4つの指標を使って分析を行います。分析の具体的な手順の解説に入る前に、「商品Aを買う人が商品Bも購入する傾向があるか」を調べることを想定して、それぞれの指標の意味と計算方法を紹介しましょう。
<h3>支持度(AB併買率)</h3>
支持度とは、全顧客の中で商品Aと商品Bを同時に購買した顧客の割合のことです。支持度は、下記の計算式で算出します。

<支持度の計算式>
支持度=商品Aと商品Bの同時購買者数÷購買者全体数

ほかの指標が高くてもこの指標が低ければ、ビジネスへの影響は大きくないと判断できます。

信頼度(A購買者のB購買率)

信頼度は、商品Aを購買した顧客の中で、商品Bを同時に購買した顧客の割合のことです。信頼度は下記の式で計算します。

<信頼度の計算式>
信頼度=商品Aと商品Bの同時購買者数÷商品Aの購買者数

信頼度が高いほど、商品Aを購買した人の中で商品Bも購買した人が多いことになります。

期待信頼度(Bの購買率)

期待信頼度とは、全顧客の中で商品Bを購買した顧客の割合のことです。期待信頼度は下記の計算式で算出します。

<期待信頼度の計算式>
期待信頼度=商品Bの購買者数÷購買者全体数

期待信頼度は、次の項目で解説するリフト値を算出するために必要になる指標です。

リフト値

リフト値とは、期待信頼度(商品Bを購買した顧客の割合)に対する、信頼度(商品A購買者のうち商品Bも購買した割合)の割合のことです。

<リフト値の計算式>
リフト値=信頼度÷期待信頼度

リフト値が高いと、商品Aが商品Bの購買を促進しているといえます。たとえ信頼度が高くても、商品Aの購買と商品Bの購買が無関係に起こっている可能性もあるため、リフト値はその相関関係を確かめるための指標だということも可能です。
リフト値は、「1」以上だと同時購買されやすいことを示し、「1」未満は商品Bが単独購入されやすいことを示しているので、「1」未満の数値が算出された場合は商品Aと商品Bを組み合わせるべきではありません。

バスケット分析の実践方法

バスケット分析では、基本的には信頼度とリフト値で商品の相関関係の有無を確認しつつ、支持度で売上への影響を確認するという形で分析を行います。
商品A、商品B、商品Cの中で、商品Aといっしょに購買されやすいのは商品Bと商品Cのどちらなのか、実際に数字を使って確認しましょう。

<前提条件>
・全体購買者数:100人
・商品A購買者:40人
・商品B購買者:20人
・商品C購買者:30人
・商品A+商品B購買者:20人
・商品A+商品C購買者:15人

上記の前提条件から、「商品A+商品B」と「商品A+商品C」それぞれの組み合わせにおける、「支持度」「信頼度」「期待信頼度」「リフト値」の4つの分析指標を計算します。

■4つの分析指標の計算結果

商品Aといっしょに購買しやすい商品を確認するには、まず「リフト値」を見ます。リフト値は「1」以上となっている必要がありますが、上記の例では商品B・商品Cいずれもその基準はクリアしています。
もっとも、リフト値も信頼度も「商品A+商品B」のほうが大きいため、商品Cよりも商品Bのほうが、商品Aといっしょに購買されやすいといえるでしょう。支持度も、「商品A+商品B」が勝っているため、ビジネスへの影響度を考えても、「商品A+商品B」の同時購入を促す施策に注力すべきということになります。

バスケット分析の注意点

バスケット分析では、分析結果を最大限有効に活用するために、注意しなければならないポイントがあります。分析対象の選定や施策立案の際には、下記の2点を意識してください。

売れ筋商品や売れ行きが安定している商品は外す

バスケット分析では、売上が好調な商品は対象から外す必要があります。元々売れている商品を分析対象にすると、その売れ筋商品といっしょにさまざまな商品が買われているのも当然であるため、傾向を読み取りにくくなります。

また、ミネラルウォーターのような性別や年齢を問わず安定して購買されている商品や、たばこなどの個人の嗜好品で季節などに影響なく購買されている商品も、バスケット分析の対象から外すべきです。このような商品は、季節やキャンペーンに影響されにくいため、分析結果をわかりづらくする要因となります。
自社で取り扱う商品すべてを分析対象とするのではなく、除外すべき商品も把握しておくことが重要です。

分析結果が良好でも違和感・不信感を持たれる組み合わせは避ける

商品Aと商品Bが同時に売れていることがわかったら、分析結果を売り場づくりなどに反映することになります。その際、分析結果が良好だったとしても、例えば食品と衛生商品などのように、近くに並べると消費者に違和感や不信感を持たれかねない組み合わせがあることに注意しなければなりません。
近くに並べるという方法でなくても、例えば、2つの商品を同じ日に値引きするなどで同時購入を促すことは可能です。分析結果を売り場の近さに反映できない場合でも、ほかに関連性を持たせる方法がないかを検討しましょう。

CCCMKホールディングスが提供する購買行動データ分析サービスの内容と特徴

CCCMKホールディングスのID-POS分析では、約7,000万人のT会員の膨大な購買データをさまざまな切り口で詳細に分析することが可能です。1回の買い物だけでなく、一定の期間で併買されている商品のデータなども活用しながら、購買者分析や施策のセグメンテーションに活かすことができます。

CCCMKホールディングスが実施したバスケット分析の事例

活用例:機能性炭酸飲料のプロモーション施策

ある機能性炭酸飲料のプロモーションの見直しを行う際に、ID-POS分析で優良顧客の分析を行いました。

クライアントさまは「健康志向」の方をアプローチ対象として想定していましたが、購買者について分析を行ったところ商品と一緒にカップラーメンや唐揚げ弁当などの商品を併買しており、運動頻度が低く飲酒頻度は高い「なんちゃって健康志向」の方が多い可能性が見えてきました。
バスケット分析を行ったことで想定顧客と実際の購買者のズレが明らかになり、プロモーション戦略の見直しにつながった事例です。

活用例:「ビールとおむつ」検証

バスケット分析が有名となるきっかけになった「ビールとおむつ」の通説をCCCMKホールディングスの購買データで検証してみました。

約7,000万人のT会員の属性データとレシート単位の購買データをシングルIDで管理しているため、男性がベビー用おむつとビールを同時に購買しているのかを分析することができます。

結果として、併買率は高いとは言えない結果となりましたが、ノンアルコールビールとの併買率や女性の場合の併買率なども分析しています。

詳しい結果はぜひ資料もご覧ください。
【検証】「ビールとベビー用おむつは一緒に買われる」は本当か? 

購買データをうまく活用して、バスケット分析を売上アップにつなげよう

バスケット分析では、顧客の購買データを分析することで、売上拡大につなげることが可能です。しかし、分析には購買データから適切な組み合わせを選び、「支持度」「信頼度」「期待信頼度」「リフト値」を計算して比較・分析しなければならないため、一定の経験・スキルが必要になります。
「ID-POS分析」では、属性・購買データをさまざまな切り口で分析し、プロモーション設計や顧客分析に役立てることが可能です。
データやそれを分析するリソースが不足しているとお悩みの方は、ぜひご相談ください。

本記事を引用・転載をご希望の方は、事前にお問い合わせよりご連絡ください。

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